皆さんこんにちは、Tです。海の中の生き物を自宅で飼ってみたい!でも何をそろえればいいか分からない……。今回はそんな方たちのために、サンゴ水槽を立ち上げるために必要な用品を一挙にご紹介します!現役海水魚・サンゴ飼育者へのインタビューもありますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!
鮮やか世界をお部屋の一角に
「水族館で見た水槽に衝撃を受けた」「昔から海の生き物が好きだった」などの理由で海水アクアリウムに興味を持ったことは多いでしょう。あの華やかな世界をお部屋の一角に置きませんか?
マリンアクアリウムの機材、淡水アクアリウムとの何がどう違う?
さまざまな形状、同じ種類でもバラエティに富んだ色彩を持つサンゴ。そんな美しいサンゴを飼育できるマリンアクアリウムは水草レイアウトと違って、なんだか難しいイメージをもつ方も多いと思います。そこで、マリンアクアリウムに使用する機材をまとめてみました。
①水槽・水槽台
②プロテインスキマー
③ポンプ類
④底砂
⑤照明
⑥比重計
⑦人工海水/天然海水
⑧ライブロック
水槽・水槽台
サンゴの飼育や海水魚の飼育を楽しむマリンアクアリウムでは一般的に「オーバーフロー水槽」を使うのが主流です。オーバーフロー水槽は「フロー菅」呼ばれる給水管を取り入れています。他の水槽と異なりフロー管から落ちた水をろ過槽に通し、水中ポンプで水を循環させ、きれいになった水は再び水槽内に戻るという仕組みです。
水槽内の水位を常に一定に保つことができるほか、ろ材の量が格段に増えるので抜群の浄化性能を誇ります。このことから、水温の変化に敏感な海水魚・サンゴ飼育の他にも、アロワナなのどの大型淡水魚の飼育でも使用されることが多いです。
また、オーバーフロー水槽のもう1つの特徴として、ろ過槽・水槽台・水流ポンプ・塩ビ配管などの水槽一式で言い表されることが多いです。
オーバーフロー水槽を採用する場合は水槽台も専用のものを使用します。フロー管がついていることにより、下まで貫通しているのでオーバーフロー水槽専用の水槽台の上面には穴が開いていることが特徴です。
オススメのオーバーフロー水槽紹介!
ここで、オススメのオーバーフロー水槽をご紹介します。オススメはやはり、チャームのプライベートブランド「Aqullo(アクロ)」シリーズから出ているオーバーフロー水槽です。6045サイズと9045サイズで展開しており、ガラスは最高品質の透明度を誇るスーパークリアを採用しています。水槽台とろ過槽がセットになっています。
また、水槽台の素材はお部屋の色にもなじみやすいラオスヒノキと落ち着いた雰囲気の色味が特徴のウォルナットの2種類から選ぶことができます。
アクロ オーバーフロー水槽セット 6045 ラオスヒノキ
アクロ オーバーフロー水槽セット 9045 ウォルナット
コチラのは、クロスカット仕様の水槽を採用したセットもラインナップしています。「クロスカット」は高度な技術で斜め45度に特殊カットされたガラスを貼り合わせて作られており、接合部が目立たないのが特徴です。
▽アクロ オーバーフロー水槽セットを全てチェックする▽
もちろんオーバーフロー水槽でなくても海水魚やサンゴの飼育は可能です。海水魚とサンゴを一緒に飼育する場合は、魚の数をできるだけ少なくしましょう。アンモニアや硝酸塩が多くなるとサンゴが状態を崩しやすくなります。
通常のガラス水槽を採用する場合、塩垂れ防止の“返し”がついた水槽がオススメです。返しがついているので地震対策にも役立ちます。
地震対策仕様 ガラス水槽 アクロ30ハイ スーパークリア
地震対策仕様 ガラス水槽 アクロ45 スーパークリア
地震対策仕様 ガラス水槽 アクロ60 スーパークリア
地震対策仕様 クロスカット スーパークリア アクロ 90×45×45cm フランジ付き
プロテインスキマー
マリンアクアリウムを楽しむ上で必須な機材がこのプロテインスキマーです。一般的な水槽用フィルターは好気性バクテリアの働きによりタンパク質が分解されて発生したアンモニアを無害化させる硝化というプロセスを利用しています。一方で、プロテインスキマーは「飼育水中のタンパク質が分解されてアンモニアになる前に除去してしまおう」という目的で使われるようになった装置です。
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サーキュレーター(水流ポンプ)
マリンアクアリウムならではの機材といえば、水流を発生することができる水中ポンプ(サーキュレーター)が挙げられます。サーキューレーターは自然の波の水流を再現できる機器で、呼吸や栄養吸収、排せつなどの代謝を海中のうねるような波の動きに依存しているサンゴを飼育するには欠かせない機器なんです。
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底砂
海水魚・サンゴ飼育では水質をアルカリ性に傾けることが重要です。そこで、注目したいのが底床の素材。海水魚・サンゴ飼育でよく使われる底床がサンゴ砂です。白化サンゴを砕いた物が原料になっており、カルシウムなどのミネラル分を多く含むことから簡単に海水魚やサンゴの飼育に適した飼育水を作ることができます。
照明
淡水の水草レイアウトの水槽では、照明は水草を育てるために必須といえる機材です。マリンアクアリウムでは、サンゴを育成するためには照明が欠かせません。サンゴは植物のように光合成をおこないますが、成長に必要な波長が植物とは違うためサンゴ育成用のLEDを使用しましょう。
人工海水/海水
海水魚はもちろん真水では生きていけません。海水をつくらなければいけませんが、そこで活躍するのが海水の素です。真水に溶かすことで海水が作れます。チャームでは天然海水をパック詰めしたものも販売しており、これなら水槽に入れるだけ!人工海水を作る作業は必要ありません。
比重計
そもそも比重って何でしょう。海水魚飼育を始めてみたいけれど比重について戸惑っているといった方は結構多いのではないでしょうか?アクアリウムでいう比重とは、「1気圧4℃の水(純水)と比べた場合の、人工海水(海水)の重さ」を指します。海水魚飼育では比重に目安があります。比重が適正値かどうかを計測するために必要なのが比重計です。
ライブロック
ライブロックとは、サンゴ礁の死骸が岩石状になっているものです。サンゴ飼育にサンゴの死骸を入れて大丈夫?そんな不安な声が聞こえてきますが大丈夫です。このライブロックにはたくさんの小さな凹凸があります。これがバクテリアの良い定着場所になるのです。バクテリアが活性化すれば水槽の立ち上がりがより早くなります。
現役サンゴ飼育者にインタビュー!
大の海好き!現役マリンアクアリストであるNさんにさまざまな質問をぶつけてみました!
Nさん
海水魚・サンゴ飼育は4年目、チャーム3年目のキラキラ社員。自宅では複数の水槽を管理するザ・海っこ。所持水槽は以下の通りだそうです。
90オーバーフロー:チョウチョウウオやヤッコ、ハギ等を飼育
60オーバーフロー:チャームの後輩が海で捕まえてきたツノダシを餌付け中
クロスミニ:小型ハゼを飼育
Q1 マリンアクアリウムを始めたての時に困ったことは?
本日はお時間をいただきありがとうございます!これから海水魚・サンゴ飼育を始めようと思っている方向けのインタビューとなります。よろしくおねがいします。
早速ですが、マリンアクアリウムを始めたての時に困ったことってありますか?
とんでもないです!こちらこそよろしくおねがいいたします!
マリンアクアリウムを始めてすぐに困ったことは 白点病、ウーディニウム(コショウ病)などの魚病ですね。水質が安定するまでの3カ月ほどは魚によく病気が出ていました。
やはり海水飼育も水槽立ち上げ初期は魚が調子を崩しやすいんですね。ここでマリンアクアリウムを断念するはもったいない!どのように対処したのでしょうか?
うちには3本の水槽がありますが、メイン水槽には底砂やライブロックが入っていたため魚病薬を使用できません。また、90cm水槽はオーバーフローなので換水による対処で薬を使用するにしても量が多くなってしまいます。そのため別途で60cm水槽のトリートメントタンクを用意し、毎日の換水と薬を使用して治療しました。60cmも大きいので60スリムなどの少し小さめのタイプがおすすめです。トリートメントタンクが1つあると、新入りがいじめられてしまった際の避難水槽や、海で捕まえた魚の餌付け水槽などにも活用できるためとっても便利です!入社前でしたが、トリートメントタンク用の水槽はチャームで安くなっていたものを購入しました(笑)すぐに届いて、はやく治療を開始できたのでありがたかったのを覚えています。
空の水槽をうまく活用することで素早い対応を実現しているんですね!
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Q2 今困っていることはなんですか?
海水魚・サンゴの飼育は4年目ということですが、現在困っていることはありますか?
今困っていることと言えば全ての値上がりです……。特に電気代の値上がりは辛いですね(泣)
飼育面で困っているのは飼育年数が長い魚たちが新入りをいじめることです。
水槽を分けて隔離したり、レイアウトを大きく変えたりして対応しています。
やはり物価高騰は痛いですよね。海水魚飼育では、機材が多くなる分電気代がかかりそうですね。魚たちのいざこざもうまく対処していてすばらしい!
Q3 季節で困ることはありますか?
淡水のアクアリウムでは夏になると水温が上昇して水草や魚が病気にかかりやすくなるなどの困りごとがあります。海水飼育でもそういった季節の変化で困ってしまうことはあるんでしょうか?
特に困っているのは冬に電気代が跳ね上がることですね。季節ごとの水温管理が一番大変です。
やはり電気代!うまく電気代を節約できる術はあるのでしょうか?
冬にヒーターを付けないわけにもいかないので、許容範囲で徐々に設定温度を下げたり、照明の点灯時間を長くしたりしています。設定温度は魚水槽は冬23℃、夏27℃でサンゴ水槽は冬22℃、夏25℃で設定しています。サンゴはやはり高水温では不安なので低めの設定になるよう気を付けています。照明の点灯時間は長ければ長いほどコケも生えるので、おすすめではないです(笑)
苦肉の策ですが、自分が寝るためだけの寝室は暖房をつけずに羽毛布団で乗り切ってみたりしています。もっと何かいい方法があれば教えてほしいくらい(笑)
読者の皆さん!Nさんに効果的な節電術を教えてあげてください!
Q4 ビギナーさんにおすすめのサンゴ・海水魚を教えてください!
ビギナーさんにおすすめのサンゴはスターポリプ!!!私の家では水槽が壊滅した際にも唯一生き残ったサンゴです(笑)海水魚は、「餌付きやすい、病気になりづらい」ことからおすすめできるのがカクレクマノミですかね。ちなみに、私の家で一番古株なのは海で捕まえたホンソメワケベラです。ホンソメワケベラも丈夫ですが、クマノミの方が見ていてかわいいと思いました。
カクレクマノミの圧倒的王者感……
Q5 おすすめの用品や持っておいて損はない用品を教えてください!
おすすめの用品、プロテインスキマーではQQ1、QQ3です。ベンチュリー式でありながらスリムでスタイリッシュな見た目、なによりオーバーフロー水槽でなくてもOKな点がおすすめです。海水魚飼育で必須のクーラーは選び方が肝心です。やはり水量・循環量に見合った物を選ぶのが一番重要だと思います。あとは機能のみでなく、別売りヒーターを接続できるものの方がコンセントの個口が少なく済むので私は好きですね。
ゼンスイからリリースされている外掛け式プロテインスキマー。水槽の縁に掛けるだけで簡単に設置でき、ビギナーからプロまでおすすめできる安定した性能です。メンテナンスしやすい、イージースタート機能もついています。水槽サイズ目安としてQQ1が小型~60cm水槽、QQ3が120cm水槽まで対応可能です。
ゼンスイ 外掛式プロテインスキマー エターナルナノスキマー QQ1
ゼンスイ 外掛式プロテインスキマー エターナルナノスキマー QQ3
▽プロテインスキマーのことをもっと詳しく!
▽クーラー選びの参考に!
便利だなと思ったものは冷却ファンです。海水魚飼育には水温の上昇は禁物ですが、クーラーを置くスペースがないとき、コンパクトに水温を下げることができたので重宝しています。スズメダイなどの比重変化に強い海水魚にはもってこいです。(水の蒸発がすごいので足し水必須です。)消耗品では、イオン交換樹脂を重宝しています。家で不純物の少ないDI水を簡単に作れるのでずっと使っています。実家に住んでいた時は家の近くのスーパーで純水を汲めたので毎日4L汲みに行ってました(笑)
▽足し水にはこちらが便利!
持っておいて損はない用品ではサンゴグッズ!マメデザインからリリースされているマメプラグやコーラルプラグなどのプラグと接着剤ですね。水槽掃除などで誤ってサンゴを折ってしまった、土台から外れてしまった時でも対処できます。それと、サンゴは増やすことも楽しみの1つでもあるので株分けしたい時なども役立ちます!
▽マメデザインからリリースされているプラグや接着剤はこちら
▽プラグ用品一覧はこちら
Q6 最後に、個人的に今1番欲しいものはなんですか?
今欲しいのは室内エアコン!!(笑)水槽が複数あるので、エアコンで室温を一括管理したいです。
エアコン!思い切りましたね(笑)確かに、室温を一括管理できたらスマートですね!
海水魚飼育に直結する用品で欲しいものはありますか?
用品だとナプコリミテッドからリリースされているリーフエボリューション シーソルトを使用してみたいですね!以前はレッドシーからリリースされているコーラルプロソルトなどを使用していました。しかし、値上げで手が出しづらくなってしまい、現在はもっと安い塩を使用しています。魚水槽は安い塩でも問題ないのですが、普段添加剤を使用しないサンゴ水槽ではやはりお高いお塩の時の方が、調子が良かった気がします……。
コーラルプロソルトが良いのは間違いないのですが、某サンゴショップで「すべての水槽をリーフエボリューションシーソルトにする」と言っているのを見て、一度使いたいなと!!
リーフエボリューション シーソルトは、オーガニックな原料を使用した人工海水の塩です。サンゴの最適な成長と着色、および魚の健康のために、水槽内の生物学的プロセスをサポートする有益なバクテリアの餌・アミノ酸・ビタミンの他、ポリプの開花と成長を促進する10種類のアミノ酸を含んでいます。
物価高騰の波は塩にまで影響しているんですね……(海だけに)。
ショップがやっていることをマネしたくなる気持ち、すごく分かります!
いきものでお迎えしたい種類はいますか?
カスミチョウチョウウオが今はお迎えしたいなぁと思っています。いつか飼いたいのはユウゼンです!
カスミチョウチョウウオ、名前も体色もかわいらしい種類ですね!
ユウゼンという魚は初めて知りました。こちらも、チョウチョウウオの仲間なんですね……って幼魚で1匹30万円!?凄まじい……!
チョウチョウウオ好きにとっては憧れの種類の1つです!(輝く瞳)
インタビューはここまでです。ご協力ありがとうございました!
こちらこそありがとうございました!
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。
現役マリンアクアリストへのインタビューも交えながらご紹介した海水水槽立ち上げに必要な用品・機材8選、いかがでしたでしょうか?
海水魚・サンゴを飼育するきかっけとなれれば幸いです。
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