サンゴ用フードについて

サンゴ
サンゴ

皆さんこんにちは、Tです。今回のテーマはサンゴ用フード。チャームでもさまざまな商品を取り扱っていますが、正直何を選んだらよいか分からない……。そんな方のために本記事ではサンゴフードの種類や違いからおすすめの商品まで解説、ご紹介していきます。

今と昔 サンゴ用フードの立ち位置

サンゴ水槽が流行り始めたひと昔前は、「イソギンチャクや陰日性サンゴはプランクトン給餌が必要であるが、spsと呼ばれるミドリイシなどにサンゴフードは必要ない」という認識でした。サンゴ水槽を管理する場合、亜硝酸や硝酸塩が検出されることがない貧栄養水を目指すのが基本。さらに、多くの観賞用サンゴが分類される好日性サンゴは褐虫藻と共存しているため給餌が必須ではありません。以上の理由から、わざわざ手間をかけて水を汚すサンゴフードは毛嫌いされていたのです。

今ではLEDライトでのサンゴの飼育方法が確立してきたこと、魚のフンがサンゴの栄養につながっていると分かったことで昔の価値観から変化しています。今ではリフジウム(サンゴメインの海水水槽)をメインにサンゴ用フードの必要性が注目されているのです。

サンゴ用フードにはどんな種類がある?

サンゴ用フードとはサンゴが主食とするプランクトンを指します。プランクトンは「植物性プランクトン」と「動物性プランクトン」に分けられます。

植物性プランクトン

植物性プランクトン
本来サンゴが捕食するのは動物性プランクトンですが
・水を汚しやすい
・吸収されやすい(動物性プランクトンより細かい)
・動物性プランクトンは魚のフンなどで代用できる
等の理由から水槽で行うサンゴの育成には植物性プランクトンが使用されることがあります。魚がいない水槽ではフンによる窒素吸収がされにくいため、動物性プランクトンと併用するとよいでしょう。

このフードに合うサンゴ
ミドリイシ、ヤギ、トサカやSPSなどのポリプが小さいサンゴ向き

動物性プランクトン

植物性プランクトン
動物性プランクトンはサンゴが自然下で捕食するプランクトンです。植物性プランクトンよりもサイズが大きいのでイソギンチャクやポリプが大きなサンゴに与えるとよいでしょう。

このフードに合うサンゴ
多くのソフトコーラルとハードコーラル(主にLPS)

植物性プランクトン+動物性プランクトン

このフードに合うサンゴ
種類を選ばず使える。サンゴ以外にもウミシダやカイメン(スポンジ)などのプランクトンフィーダーにも。


サンゴ用エサの形状について

サンゴのエサには形状にも種類があります。それぞれ見ていきましょう。

ペレット状

口が大きなサンゴにおすすめのフード形状です。ポリプを開かせておけば、サンゴの上にポンと置いておくだけで食べてくれます。粒が大きいのでポリプや口が小さなサンゴには適していません。

粉末

ソフトコーラル用、大型LPS用などさまざまなサンゴに特化した商品が多くリリースされています。総合栄養食のようなどんなサンゴにも使えるエサもありますので、好み・必要に応じて使い分けてもよいでしょう。

液体

液体フードは粉末フードよりも吸収されやすく、どんなサンゴにも対応しやすいのが魅力です。また、液体フードはポリプを開かせる作用のものも多く、エサを食べる前段階で使用することもあります。

サンゴ用フードを取り扱う際の注意点

さまざまなタイプで展開されているサンゴ用フードですが、取り扱う際の共通した注意点があります。それが「基本的に防腐剤を含んでいないため、開封したら冷蔵庫で保管する必要がある」ことです。そんなサンゴ用フードでも常温保存できる商品もいくつかありますのでご紹介します。

ZEST NYOS ARTEMIS ブラインシュリンプ 250ml 

ZEST NYOS GOLDPODS コペポーダ 250ml 

ZEST NYOS CHROMYS ホワイトシュリンプ 250ml 

サンゴへの給餌時の注意点

サンゴに与えるフードが決まったら実際に給餌を行います。サンゴに給餌する時は注意しなければならないことがあります。

・水流ポンプやプロテインスキマーなどの機材を停止させる
・サンゴへの給餌は消灯してから行う
・ポリプが満開かどうかを確認してから給餌する
・水中に漂わせずサンゴに直接給餌する

水流ポンプやプロテインスキマーなどの機材を停止させる

サンゴに給餌する際はすべての機器を一旦停止させておいた方が無難です。ろ過槽などにプランクトンが入ってしまうと水質悪化に直結してしまいます。サーキュレーターなどには一時停止機能が備わっている機種もあります。必要に応じて活用しましょう。電源を切ることで不意に飼育水がこぼれてしまうことによる事故を未然に防ぐこともできます。

また、給餌が終わったら必ず機器の再稼働を行いましょう。忘れると水槽環境の崩壊の危険があります。

サンゴへの給餌は消灯してから行う

昼(ライト点灯時)は褐虫藻が光合成をしてサンゴに栄養を供給しています。そのため給餌をしても非効率です。サンゴに効率的に栄養を吸収してもらうためにも消灯後に給餌を行いましょう。

ポリプが満開かどうかを確認してから給餌する

どんなに小さなサンゴにもポリプと口が存在します。サンゴは開いたポリプでプランクトンを濾し(こし)取って採食するので、ポリプが開いてから給餌しないと意味がありません。ポリプを開かせる誘引剤もあるのでそちらを活用してもよいでしょう。

水中に漂わせずサンゴに直接給餌する

細かい粉末の場合は、飼育水に適量エサを混ぜてスポイトでサンゴに振りかけるように与えてください。ポリプが開いていれば、ポリプを動かしている様子が観察できるはずです。大型のサンゴの場合、ソフトペレットタイプのものをサンゴの上に乗せておけば、勝手に食べてくれることも多いです。

ソフトコーラルには基本的に給餌は必要ない

まとめ

最後までお読みいただきありがとうございました。

いまいち難しいサンゴのごはん事情。基本的なことはお分かりいただけましたでしょうか?
サンゴに合わせたフードを選んだり、添加剤等を併用したりするとうまくいくことも多いのでぜひチャレンジしてみてくださいね!

投稿者
T

1997年10月8日生まれ。愛知県出身。アクアリウムは初心者で、ビギナーの心に寄り添った記事を目指しています。自宅でフトアゴヒゲトカゲを飼育(8歳)趣味のオートバイはかれこれ6年目に突入。

ティーよりコーヒーが好き。

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